こんにちは。
福岡県那珂川市にある古賀歯科医院のトリートメントコーディネーターの田辺です。
今回は前回お話した口呼吸、指しゃぶり、爪を噛む癖、舌で歯を押す癖など
「口腔習癖」があるお子さんに対する歯並び改善方法についてお話をします。
はじめに、歯を動かすのに必要な力はどのくらいか知っていますか?
それは約1.7gといわれています。
1円玉1枚=1g なので1円玉2枚分より軽い力で歯は動きます。
舌の力は500g、頬や唇の力は300gもあるので
日常的に口呼吸になっていたり、指しゃぶりや爪を噛む癖、舌で歯を押す癖など
「口腔習癖」が出ている場合、歯は簡単に動いてしまいます。
また、この口腔習癖と同じく知っていてほしいのが「正しい舌の位置」です。
通常、舌先は前歯の裏側の約5mm上の位置につけてあり、
上顎に舌が収まっている状態が正しい舌の位置となっています。
この正しい位置に舌があると、歯を舌で触ったり、
押したりすることがなく、正常な位置に保つことができます。
つまり綺麗な歯並びへ導くためには、
正しい舌の位置を維持し、口腔習癖を改善する必要があります。
ここで紹介したいのが専用のマウスピースを装着して行う、MRC小児予防矯正です。
正しい舌の位置の確立を促し歯列が乱れるのを防ぎ、
お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングも一緒に行うことで
口腔習癖を治し、歯並びが乱れる根本的な原因を改善していきます。
対象としているのは永久歯が生え揃う前、6・7・8歳のお子さん。
上顎骨の成長は9~10歳で終わるといわれているのでその前に始めるのが理想です。
永久歯に生えそろって矯正を始める場合、
完成された歯列を動かすので痛みを伴い、
スペース不足だった場合には健康な歯を抜く可能性も出てきます。
また、口腔習癖は治せないので保定装置をつけないと矯正後に後戻りすることも。
こどものうちから始めるメリットは
①健康な歯を抜かなくて済む
②痛みを軽減できる
③根本的原因を改善するので後戻りを防ぐ
④歯並びを整えることでむし歯のリスクを減らす など
MRC小児予防矯正で使用するマウスピースは外出先で扱うことはないので
ワイヤー矯正のように見た目も気になりません。
では具体的な治療内容についてですが、主に3つあります。
①マウスピースを日中1時間と就寝時に装着しましょう。
例えば、テレビを観ているときやゲームをしているとき、
宿題をしているときで構いません。
お口を閉じた状態でマウスピースを1時間装着します。
就寝時は寝る前から朝起きるまで装着しておきます。
②筋機能訓練を1日2回行いましょう。
呼吸、舌、飲み込み、唇の順を追ってトレーニングを指導します。
お父さんやお母さんに見てもらいながら、
自宅で1日2回、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行いましょう。
③月に1回、古賀歯科医院へ通院しましょう。
マウスピースを使用すると少しずつ歯が動いてきます。
装着に問題はないか、歯はしっかり動いているか、お口の中を確認します。
同時にトレーニング指導も行います。
しっかり習得して新しいトレーニングへ進みましょう。
マウスピースの装着やトレーニングは自宅で行います。
お子さんの意思やご家族の協力が重要になりますので
きれいな歯並びを目指していきましょう。
もちろん、毎日の歯磨きに加えて定期的なメンテナンスも行って行きましょうね。
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