オーラルフレイルって?

こんにちは!

福岡県那珂川市にある古賀歯科医院の管理栄養士の柳井田です。

 

今回は、「オーラルフレイル」についてお話します。

 

オーラルフレイルとは、オーラル(口の、口腔内の)フレイル(虚弱)

つまり、

◎老化に伴うお口の変化(歯の数が減る、噛む力・飲み込む力が低下する等)

◎自身の身体能力(筋力)やお口の中の関心が低下

これらが合わさって、お口の機能が次第に衰えていき、

自分の力では食べることが難しくなった結果、


身体に様々な健康障害が起こりやすくなるという負の連鎖のことを言います。

 

 

では、オーラルフレイルは、具体的にどのようにして起こっていくのでしょうか?

 

1【お口の健康リテラシーの低下】

お口の健康に対する関心がなくなり、情報収集や理解をしなくなることで、

最終的に歯周病(歯を支える骨が溶けてしまう病気)や

残存歯数が減少するリスクが高まっている状態です。

「痛い歯はないし…」「去年治療は終わったし…」のような考えで

歯医者への足が遠のいてしまうことがオーラルフレイルへの第一歩になります。

 

むし歯ができたらや痛みが出てから歯医者に行けば良い、

と思っている方はいませんか?

歯がグラグラしている方、歯周病が進行してきているかもしれません。


現在のお口の健康状態を知るためにも、定期的な検診はとっても大切です!

 

 

2【お口の小さなトラブル】

「食べこぼしが多くなった」「食事中、むせることが増えた」

「食物が混ざった痰が出る」…といったことが出てきます。

これらが増えてくると次第に食事をすることに抵抗が出てきやすく、

食欲の低下や摂取量の減少、さらに心身の疲労につながっていきます。

早い段階で気付き、予防をしていくかどうかがその後の大きな分かれ道になるのです。

 

もし、自覚症状があるのに「どうせ年のせいだから…」と放置してしまうと…

 

3【お口の機能低下】

咬合力(噛む力)や舌の運動の低下が起こります。

また、食べられる物が限られ、低栄養のリスクが高まります。

 

 

一方で高齢になってくると、

口渇感覚の低下や唾液量の減少、消化能力の低下により、

噛んだ食べ物を細かく粉砕した後、お口の中で塊にすることが難しくなります。

小さな塊にできず、嚥下(飲み込むこと)が難しくなってしまうため、

誤嚥性肺炎の原因にもなってしまいます。

また、舌の運動は食べることには関係なさそうに思えますが、

実は食べ物を塊にしたり、

それらを飲み込んだりするときに重要な役割をもっています。

 

4【身体全体の機能障害】

食べ物を自身の力で噛んだり飲み込んだりすることができなくなり、

要介護状態や、運動・栄養障害になったりします。

まさかそんなことにまで!?と思った方が多いのではないでしょうか?

 

むし歯がないから歯医者に行かなくて良い時代はもう終わり、

お口の中を清潔に保ち、歯を守ることで、

一生自分の歯で食べられる状態を維持していく予防歯科の時代です。

 

お話させていただいた通り、自分のお口で食べることが難しくなると、

低栄養につながっていきます。

それではここで、毎日の食事でのポイントをお伝えします。

 

【食事のポイント】

・ひと口で30回以上噛むことを意識する

・口いっぱいに詰め込まない

・食材はやや大きめに切ったり、やや硬めに茹でたりする(加熱不良には注意しましょう)

・歯ごたえのある食品を選んでみる

・ながら食べをしない

 

 

噛む力がつくと、「食べこぼし」や食べ物が鼻に流れ込むのを防ぎ、

よく噛むことで唾液が多く出るようになるので、食塊を作りやすく、

安全に飲み込むことができるようになります。

また、柔らかいものだけでなく、様々な食材を取り入れることでも

自然と噛む回数を増やすことができます。

 

いつまでも好きなものを楽しく、自分の歯で食べられるように、

しっかりとお口のケアをしていきましょう♪

 

お口のお困りごとがありましたら

お気軽にスタッフにお声掛けください。


 当院はご予約の方が優先です。 来院される時には事前のご連絡をお願いします。
 
古賀歯科医院  ☎092-952-8078