こんにちは!
福岡県那珂川市にある古賀歯科医院
歯科技工士の二階堂です。
今回は、「保険治療と自費治療との違い」について説明したいと思います。
保険治療と自費治療を比べると、治療に費やす期間や使用する材料はもちろんのこと、歯の削り方や補綴物(技工物)の仕上がりなどすべてが異なってきます。
保険治療には、保険で決められたルールがあるので思うように治療できないことが多いです。
また、咬み合わせ(出っ歯や反対咬合など)を変える矯正治療や見た目の審美的な変更が可能な自費治療は、患者さんのご希望に出来るだけお答えすることが可能です。
自費治療は、金額面でみると高くみえますが、保険治療のものより長持ちするので何十年後の合計収支で考えると保険治療より良いと言われています。
昨今、脱メタル(メタルフリー)という言葉を聞く機会があると思いますが、脱メタルとは「金属を使用しない治療」のことをいい、昔より保険治療において歯科治療では金属の材料が使用されてきました。
金属の材料は使い勝手はいいのですが、人によっては金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
金属の被せ物が口の中にあると、年月が経つにつれて金属から金属イオンが溶け出し、それが血流に乗って全身を巡ります。
その結果、全員ではありませんが、金属アレルギーを引き起こし、湿疹やかゆみがでることがあります。
~保険治療の補綴物に主に使われている材料ー
○金銀パラジウム合金、銀合金(コア、インレー、クラウン、ブリッジなどに使用)
○ハイブリッドレジン(CAD/CAM冠に使用)など
※但し、自費治療に使用されているハイブリットレジンに比べて、材質的に異なるので脆くて割れやすいです。
~自費治療の補綴物に主に使われている材料ー
○ジルコニア(クラウン、ブリッジなどに使用)
○ガラスセラミック(二ケイ酸リチウム)(インレー、クラウンなどに使用)
○ハイブリッドレジン
○金合金など
ジルコニアやガラスセラミックは非金属素材なので金属アレルギーの心配はいりません。
ガラスセラミックは同じオールセラミックの材料のジルコニアと比べると、光の透過性が優れているので、より自然の歯の色を出すことが可能で審美性が高く着色もせず、汚れも付きにくいのでむし歯の再発は起きにくい材料と言われています。
ジルコニアも着色もせず、汚れも付きにくいのでむし歯の再発は起きにくい材料と言われています。ジルコニアはガラスセラミックより強度と耐久性が優れています。
★保険治療のメリット
*治療費用が安い。
*どこの歯医者でも(治療費は全国一律3割負担なので)同じ金額の治療を受けることが可能。
*国が定めている制度なので、一定水準の治療を受けることが可能。
*自費治療と比べると治療期間が短い。
□保険治療のデメリット
*痛みを取ることや咬めるようにする為の必要最低限の治療に限られる。(矯正治療やインプラントなど見た目が気になるなどといった審美治療は行えない。)
*治療方法や治療に使う材料の強度や変色に弱く耐用年数は短くなる。その為以前むし歯の治療をしたのに、何年後かにまた同じ箇所がむし歯になる(*二次う蝕or二次カリエス)
【*二次う蝕とは、とくに銀歯やプラスチック素材(レジン)で作られた被せ物や詰め物が時間の経過とともに劣化すると、隙間ができそこからむし歯菌が入り込みむし歯が進行すること。】
☆自費治療のメリット
*細かなルールや制限がないため最善の方法で治療を受けれる。
*精密な型を取ることのできる材料の使用が可能。
*オールセラミックなどの優れた材料の使用が可能。
*耐久性に優れていてよごれが付きにくい。
*機能性も噛む力も違和感なく噛める。
*天然歯のような見た目で変色しないので、審美性も良い。
高品質なものを装着できるので患者様にとってベストな治療を提供できます。
■自費治療のデメリット
*治療費用が高い
*歯科医院によって治療内容や費用に差がある。
*先生の考え方や説明方法にも差がある。
*治療期間が長い
このように、保険治療と自費治療にはお互いにメリットとデメリットがあるので、患者さんはそれぞれ理解して納得のいく治療を受けることが大切になります。
違いはしっかりとご説明するとともに最良な材料や治療方法はご提案致します。
ただし、患者さんの価値観、お口の中の状態、生活習慣はそれぞれ異なるので、ご自分のご予算やご要望にあった治療を選択していただければと思います。
分からないことがございましたら、当院へお気軽にご相談ください。
当院はご予約の方が優先です。 来院される時には事前のご連絡をお願いします。