オールセラミックに使われている材料について

こんにちは。

 

 

福岡県那珂川市中原にある古賀歯科医院の歯科技工士の二階堂です。

未だにコロナは収まらないですが、日中の気温差が大きいので体調管理には気をつけてください。

 

ところで、会話時や食事中、笑った時など口腔内をパッと見たときに銀歯と違って天然歯と同じように見える歯が自費補綴には何種類かあります。

保険内で製作される白い歯は、よく見るとわずかに隣の歯との色が違ったりして作り物と分かりますが、自費で製作された歯はほとんど分かりません。

そんな自費で製作されている白い歯に使用されている歯科材料って何でできているか知っていますか?

 

自費補綴の中にはオールセラミックと言われているものがありますが、

文字通り全て(オール)セラミックという素材で出来ていて

メタルフリー(金属を使っていない)になっています。

MB(メタルボンド)セラミッククラウンは、

内面/内側は金属でできていて、そのまわりをセラミックで覆って出来ています。

 

 

セラミックとはもともとは陶磁器を意味していましたが

加工技術の発展により非金属・無機材料のことを示す言葉として

使われることが多くなっているようです。

 

 

今回は、オールセラミックに注目してみたいと思います。

    

 

 

当院でオールセラミックインレー(部分的な詰め物)

に使われている材料の主成分は二ケイ酸リチウムというものです。

 

          

 

 

二ケイ酸リチウムは強度的にはすぐれていますが、

単一素材で構成されているため

色調という面では他の材料に劣ります。

一方で気泡混入などのテクニカルエラーが起こりにくく、

安定した物性を得られるので

審美的な修復材料として広く臨床に活用されています。

 

~メリット~

*メタルフリーなので金属アレルギーの心配がない

*口腔内になじむ硬さなので自分の歯を痛めにくい

*適合が良いのでむし歯になりにくい

*審美性が高い

 

~デメリット~

*歯ぎしりや食いしばりが強い方は

 割れたり欠けたりすることがある

*自費診療なので保険がきかない

*金属と比べると強度が劣る

 

 

オールセラミッククラウンなどに使用されているジルコニアは、

ジルコニウムの酸化物、二酸化ジルコニウムといいます。

ジルコニアセラミックともよばれ、ダイヤモンドのような輝きや

金属に匹敵するほどの強度、耐久性をもっていることから

人工ダイヤモンドとも言われています。

そのため、適用できる歯、症例が多いのも特徴のひとつです。

また、身近なものだと包丁やゴルフクラブにも使用されています。

さらにはスペースシャトルの外壁にも使用されています。

 

~メリット~

*メタルフリーなので金属アレルギーの心配がない

*耐久性があり、強度が高いため割れたり欠けたりしにくい

*変色しない

 

~デメリット~

*自費診療なので保険がきかない

*色調がオールセラミックに劣る

*天然歯よりも硬い

 

このようにセラミックと言っても色々な材質をもつものがあり、

当院では症例によりドクターと歯科技工士が協議して

見た目や強度なども考慮し最適なものを選択して使用しています。


 当院はご予約の方が優先です。 来院される時には事前のご連絡をお願いします。
 
古賀歯科医院  ☎092-952-8078