こんにちは!福岡県那珂川市の古賀歯科医院の歯科衛生士 佐々木です!
今月は知覚過敏についてお話したいと思います。
知覚過敏とは?
むし歯や歯の神経の炎症がないにもかかわらず、冷たい食べ物や飲み物、甘いものを口にしたり、歯ブラシの毛先が当たったりしたときに、歯がしみたり痛んだりすることを知覚過敏(正式には象牙質知覚過敏症)と言います。
歯は硬いエナメル質で覆われており、その中にはやわらかい象牙質が歯の神経を囲むように存在しています。この象牙質には刺激を感じ取って神経に伝える構造があり、露出すると歯磨きや食事による刺激が強く伝わるようになってしまいます。
~原因~
知覚過敏にはいくつか原因があります。
①歯肉の退縮
歯肉の位置は加齢とともに少しずつ下がってきます。それに伴って歯の根っこが露出し、象牙質がむき出しの状態になります。このような状態になると、歯ブラシが触れたり、温度変化などの刺激で痛みを感じることがあります。
②歯の摩耗
歯のすり減りによって知覚過敏症状が出ることがあります。特に歯ぎしりが強い人や噛みしめる癖がある人はエナメル質がすり減り象牙質が露出します。
③歯が溶けることによる象牙質露出
エナメル質はpH5.5程度で溶け始めます。炭酸飲料を長時間かけて飲むような習慣や、酸っぱい飲み物や食べ物を頻繁にかつ長時間摂取するような習慣があると、歯が溶けてしまい象牙質が露出します。このような状態の歯を酸蝕歯といいます。食生活の改善が必要です。
④むし歯の治療に伴う知覚過敏
歯を削るという処置そのもので、歯の神経が痛みを感じやすくなってしまうことや、治療法によって、かみ合わせた時に痛みを感じるようになるということもあります。しばらく経過を見て知覚過敏がなくなる場合もありますが、ひどくなる場合には再治療を行うことや、神経を取る治療が必要になることもあります。
⑤ホワイトニングに伴う知覚過敏
ホワイトニングで使う薬剤による影響によって、一時的に軽度の知覚過敏が起きることがあります。ホワイトニング治療が終了すれば、知覚過敏も数日でなくなります。
~対処法~
①歯の神経の興奮を抑える薬を塗るまたは歯磨剤を使用する
知覚過敏は歯の神経が刺激を受けて、痛いという信号を中枢に送ることで私達は痛いと感じます。この神経の信号を送らせないようにする、つまり神経を興奮させないという治療法もあります。これは歯の神経の周囲をカリウムイオン(K+)が多く取り巻いていると神経の細胞が興奮しにくくなるということを利用したものです。
②象牙質の露出部分を埋める
象牙質表面がすり減っていたり、酸で溶けていて凹みがある場合には、
その凹み部分にプラスチックの材料を埋めて露出部分をなくします。
③神経を取り除く
知覚過敏は一過性の痛みですが、痛みの持続時間が比較的長いような場合や、その痛みが非常に激しい場合には、歯の神経に炎症などの変化が起きていることも疑われます。できれば歯の神経は温存すべきですが、生活に支障が出るようであれば、歯の神経を取り除く治療をすることもあります。
最後に...
むし歯や歯周病が原因でしみていることもありますので、しみる症状のある方は早めの歯科受診をおすすめしています!
当院はご予約の方が優先です。 来院される時には事前のご連絡をお願いします。